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座・子ども寄席 ~子どもゆめ基金により開催した体験教室から、自らのサークル活動への発展~
文章・写真提供: 特定非営利活動法人 子どもっとまつど
プロの落語家の指導のもと落語を演じることをとおして、日本の伝統芸能の素晴らしさを体験するとともに、自分を表現することの面白さや、コミュニケーションの大切さ、そして、落語の話の中にある人を思いやる心に触れさせて、子どもたちに「自ら考えて行動できる力」を育みたいと企画した活動です。
年間を通しての練習は、毎月の土曜日に1回行いました。回を重ねるごとに、子ども同士の仲間意識が生まれ、お互いの噺を集中して聞き学び合う、新しい仲間にも率先して会のことを教え合うなど、子どもが成長していく姿が見てとれました。
また、発表会を年6~7回企画し、子ども読書推進センター・デイサービス・敬老のつどいなどで開催しました。練習だけではなく、発表の場を外部に作ることで、親子ともに活動の意義がより深く伝わりました。
高齢者施設や老人会などの発表会では、観ていた方々に握手を求められたり声をかけられたりした子どもたちは、次第に笑顔でコミュニケーションが取れるようになっていきました。高齢者の方々の丁寧な言葉遣いでの声かけや質問も、子どもたちにとって貴重な体験となりました。
また、訪問先で相手にとても喜ばれる体験をしたことで、子どもたちは自分に自信が持てるようにもなりました。
開催を重ねる内、子どもたちの変化に気付いた保護者も、自ら着付けの指導をしたり、会の準備や片づけをしたりと、能動的に変化していきました。
そして、「この活動を継続したい」という子どもと保護者の意志により、活動をサークル化することができました。今では、自らの計画による定期練習と、『座・子ども寄席』としての訪問活動へと、広がりを見せています。
さらには、中高大学生になった参加者がOB会を作り、新たな参加者の指導にあたるなどしており、子どもの居場所としての機能も果たしています。
取組み団体概要
団体名称 特定非営利活動法人 子どもっとまつど 設立年月 2002年1月4日 団体HP URL http://kodomotto-matsudo.com/ 団体連絡先 TEL/FAX: 047-344-2272
E-mail: npo-mkg@cd.wakwak.com設立の経緯 1974年松戸子ども劇場として創立。2002年にNPO法人化し改称。
子どもたちが心豊かに育つ、地域社会を再構築していくことは大きな課題であり、新しい時代にむけて社会的な役割が果たせる団体になっていくことを目指しています。目 的 子どもの権利条約の精神を基本理念とし、子どもたちの発達に必要な「様々な人たちとの交流と体験活動」など、子どもの社会参画の機会の拡充を図ります。 構 成 団体構成員は理事と監事を含め、60~70才代の女性10名と男性3名。